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文献詳細

雑誌文献

胃と腸30巻7号

1995年06月発行

今月の主題 大腸の悪性リンパ腫

主題症例

大腸ポリポーシスの形態を呈したadult T-cell leukemia(ATL)の1例

著者: 水口昌伸1 野尻五千穂12 深堀哲弘1 工藤祥1 坂田祐之3 藤本一眞3 嶋本義則4 徳永藏5

所属機関: 1佐賀医科大学放射線医学教室 2現 浜の町病院放射線科 3佐賀医科大学消化器内科 4佐賀医科大学血液内科 5佐賀医科大学病理

ページ範囲:P.927 - P.932

文献概要

要旨 患者は44歳,女性.発熱,倦怠感,下痢の精査治療目的で入院.両側鎖骨上窩,左鼠径部にリンパ節を触知し,CTでは両側腋窩リンパ節腫大と脾腫を認めた.末梢血では白血球数および分画中の異常リンパ球高値を認め,ATLA陽性,HTLV-Iプロウイルスが検出された.消化管では胃,小腸,大腸に病変がみられ,特に大腸ではポリポーシスの形態を呈していた.大腸からの生検組織でATL細胞の浸潤が確認され,広範に消化管浸潤を伴ったATLと診断し,化学療法を施行したところ,症状は改善し消化管の病変も消褪した.以上,大腸にポリポーシスの形態を呈する浸潤を認めたATLの1例を報告し,ATLの大腸病変の画像所見について文献的考察を加えた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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