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文献詳細

雑誌文献

胃と腸30巻7号

1995年06月発行

文献概要

今月の主題 大腸の悪性リンパ腫 主題症例

回盲弁に限局した良性リンパ濾胞性ポリープの1例

著者: 青柳邦彦1 松本主之1 中村昌太郎12 檜沢一興1 吉村龍司1 藤島正敏1 木村豊3 飯田三雄4

所属機関: 1九州大学医学部第2内科 2九州大学医学部第2病理 3木村外科病院 4川崎医科大学内科(消化器Ⅱ)

ページ範囲:P.955 - P.959

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要旨 患者は,66歳,男性.4年前に直腸カルチノイドを内視鏡的に切除した.その経過観察を目的とした大腸内視鏡検査で,回盲弁に異常を認め,精査目的で入院.大腸X線検査では回盲弁に小隆起が密集し,また内視鏡検査でも同部に発赤した小隆起が多発していた.小隆起の一部を内視鏡的に切除し,その病理組織学的検索の結果,隆起は回盲弁上皮に覆われた良性のリンパ濾胞増殖により形成されていた.以上から,良性リンパ濾胞性ポリープと診断した.本例は回盲弁に限局した良性のリンパ濾胞過形成であったが,上皮性腫瘍との鑑別を要した.また,内視鏡的ポリペクトミーがその診断上有用であった.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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