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文献詳細

雑誌文献

胃と腸30巻8号

1995年07月発行

文献概要

今月の症例

2.S状結腸Ⅱa+Ⅰ型早期大腸癌の1例

著者: 小泉浩一1 甲斐俊吉1 川村紀夫1 川上眞寿弘1 橋本国夫1 丸山雅一1 柳澤昭夫2 加藤洋2 冨松久信3 藤谷幹浩3 池延東男3

所属機関: 1癌研究会附属病院内科 2癌研究会附属病院研究所病理部 3早期胃癌検診協会中央診療所

ページ範囲:P.980 - P.982

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〔患者〕70歳,男性.検診で便潜血反応陽性のため,精査目的に早期胃癌検診協会中央診療所を受診した.大腸内視鏡検査で多発ポリープとS状結腸の早期癌を認め,精査加療目的に当科に紹介された.血液生化学所見および理学所見に特記事項なし.

〔注腸X線所見〕腹臥位二重造影像(Fig .1)では,S状結腸に30×25mmの平坦型病変を認める.病変の内部には溝状のバリウムの貯溜が認められる.病変が粘膜ひだ上に載っているが,肛側ではわずかにひだ集中様所見を認める(矢印).病変の側面像(Fig. 2)では,一見孤状変形として捉えられるが,病変が粘膜ひだ上にあることを考慮すると変形は軽度であるとみなされる.圧迫法(Fig. 3)で病変は容易に伸展し,口側の平坦なⅡa部(白矢印)に続いて,肛門側には更に高い隆起を呈するⅠ型の成分(黒矢印)を認める.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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