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文献詳細

雑誌文献

胃と腸30巻9号

1995年08月発行

今月の主題 胃の平滑筋腫と平滑筋肉腫―新しい視点を求めて

主題

胃原発平滑筋肉腫における悪性度診断の客観的指標の検索―核分裂指数,核DNA量,MIB-1ラベリング・インデックスおよびp53遺伝子産生蛋白の発現

著者: 二階堂孝1 山田哲也1 下田忠和2 落合淳志3 池上雅博1 高木敬三1

所属機関: 1東京慈恵会医科大学病理学教室 2国立がんセンター中央病院臨床検査部 3国立がんセンター研究所病理部

ページ範囲:P.1125 - P.1132

文献概要

要旨 胃原発平滑筋肉腫61例を対象として,悪性度診断の客観的指標について検索を行った.予後との関係では,すべての検索因子の中で最大腫瘍径が最も信頼性が高く,最大腫瘍径の値が30mmにおいて有意差を認め,治療上意義のある数値と考えられた.核DNA量の検索のみでは有意な差は得られなかった.抗p53産生蛋白陰性反応群と陽性反応群との間には生存曲線の比較のうえで有意差を認めた.核分裂指数は3.0/25mm2においても最も小さいp値が得られた.MIB-1ラベリング・インデックスは核分裂指数と相関性を示した.核分裂指数とMIB-1ラベリング・インデックス,核DNA量,p53産生蛋白はそれぞれ独立した検索因子であることが示唆された.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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