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文献詳細

雑誌文献

胃と腸30巻9号

1995年08月発行

今月の主題 胃の平滑筋腫と平滑筋肉腫―新しい視点を求めて

主題

超音波内視鏡による胃平滑筋腫瘍の良・悪性鑑別診断

著者: 長南明道1 望月福治1 結城豊彦1 石田一彦1 井上茂1 藤田直孝1 野田裕1 松永厚生1 安藤正夫1

所属機関: 1仙台市医療センター消化器内科

ページ範囲:P.1133 - P.1140

文献概要

要旨 手術で確定診断が得られた平滑筋腫瘍44例45病変のEUS所見を検討し,以下の結論を得た.①EUSによる内部エコー像は,病理組織所見をよく反映し,高エコー域は滲出液の小さな貯溜,最小血管腔,小さな出血巣の混在に,無エコー域は,滲出液やフィブリン析出物の大きな貯溜,大きな血管腔による囊胞様構造物に相当した.②EUS上,A型(均一低エコー型)は平滑筋腫,B型(高エコー域混在型),C型(高エコー域,無エコー域混在型)は平滑筋肉腫危険群であり,高エコー域の混在が悪性を示唆する重要な所見であった.③EUSによる経過観察例において,内部エコー像の変化,および急速な発育は悪性を示唆した.④以上,EUSは胃平滑筋腫瘍の良・悪性の鑑別に有用と考えられた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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