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文献詳細

雑誌文献

胃と腸30巻9号

1995年08月発行

文献概要

今月の主題 胃の平滑筋腫と平滑筋肉腫―新しい視点を求めて 主題症例

初診後3年で腫瘍径増大が認められた胃平滑筋肉腫の1例

著者: 瀬戸泰之1 名川弘一1 武藤徹一郎1 森正也2 小堀鴎一郎3 安田勇治4

所属機関: 1東京大学医学部第1外科 2東京大学医学部病理 3国立国際医療センター外科 4安田病院内科

ページ範囲:P.1179 - P.1182

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要旨 患者は47歳,女性.集団検診(胃X線および内視鏡検査)で胃粘膜下腫瘍が指摘され,CTでも径35mmの粘膜下腫瘍が認められた.以後,1回/年,胃X線および内視鏡検査が施行された.生検診断は毎回陰性であった.3年後,胃X線およびCT検査で径48mmまでの増大が観察された.潰瘍形成も認められたが,生検診断は陰性であった.増大傾向から胃平滑筋肉腫を疑い,局所切除術を施行した.組織学的に平滑筋肉腫であることが確認された.術前,生検診断による平滑筋腫と平滑筋肉腫の鑑別には限界があり,増大傾向が認められたものは悪性を疑い,外科的治療(局所切除術)を行うべきであると考えられた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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