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今月の症例
1.直腸カルチノイドの1例
著者: 中嶋秀麿1 石川勉1 牛尾恭輔1 赤須孝之2 森谷冝晧2 下田忠和3
所属機関: 1国立がんセンター中央病院放射線診断部 2国立がんセンター中央病院外科 3国立がんセンター中央病院臨床検査部
ページ範囲:P.8 - P.9
文献購入ページに移動〔大腸内視鏡所見〕肛門縁から11cmの部位に母指頭大の粘膜下腫瘍の形態を示す半球状の隆起性病変が認められた(Fig. 1a).隆起の表面は平滑で,やや黄色調を呈し,血管透見像が認められた.隆起頂部に発赤した不整陥凹を伴っており(Fig. 1b),同部位からの生検でカルチノイドと診断された.拡大観察(Fig. 1c)で腫瘍全体は正常上皮のパターンを呈していたが,特に頂部の陥凹周囲ではpit間は開大し,上皮の菲薄化が認められた.
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