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書評「肝の画像診断」 フリーアクセス
著者: 高安賢一1
所属機関: 1国立がんセンター中央病院放射線診断部
ページ範囲:P.114 - P.114
文献購入ページに移動本書は全5章から成る.268頁のB5判でありながら,総数229図(うち,カラー写真13枚)と18の表が使われているが,手順よく解説されており読者の関心を引きつけてやまない.内容は超音波から,CT,MRI,血管造影そしてRIにおける検査手技から肝の良性,悪性の腫瘍まで,日頃見る著者特有の緻密さと粘り強さで,ていねいに順を追って述べられている.びまん性の肝疾患は,ともすれば腫瘍性病変に隠れてしまいがちな領域であるが,肝炎,肝硬変,脂肪肝,ウィルソン病など多くの領域にわたって解説されており,その広い視野に驚かされる.引用文献は総数600を超えており,その1/4は著者らの心血を注いだ論文によって占められているのを見ると,改めて金沢大学の業績を思い知らされる.また,それらが各章の終わりにまとめて記載されており,使いやすい.
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