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文献詳細

雑誌文献

胃と腸31巻10号

1996年09月発行

今月の主題 内視鏡的食道粘膜切除後の経過

主題

内視鏡的食道粘膜切除後のサーベイランス―粘膜切除後潰瘍の治癒経過と問題点

著者: 有馬美和子1 神津照雄2 有馬秀明1 小出義雄1 菱川悦男1 清水英一郎1 中島光一1 岡崎靖史1 磯野可一1

所属機関: 1千葉大学医学部第2外科 2千葉大学医学部光学医療診療部

ページ範囲:P.1189 - P.1197

文献概要

要旨 内視鏡的食道粘膜切除術後潰瘍の治癒経過を観察する際の問題点について,自験例32例50病巣で検討した.切除後潰瘍は約1か月で再生上皮に覆われた瘢痕となる.再生上皮は時期を追うごとに成熟し,健常上皮に似た白点が規則正しく配列する乳頭パターンが認められるようになる.瘢痕内や周囲に生じるヨード不染帯と局所再燃との鑑別には,通常およびヨード染色時の内部模様の近接,拡大観察が役だつ.局所再燃した3例は半年後に発赤したびらんとして発見された.このうち2例は他臓器の外圧迫で観察が不十分となった病変肛門側に再燃した.同時性,異時性多発例はヨード不染帯がびまん性に拡がる背景粘膜を持つ症例に多い.多発する不染帯から病変を拾い上げる際にも拡大観察が有用である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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