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文献詳細

雑誌文献

胃と腸31巻10号

1996年09月発行

今月の主題 内視鏡的食道粘膜切除後の経過

主題

内視鏡的食道粘膜切除の合併症とその経過

著者: 河野辰幸1 吉野邦英1 永井鑑1 井上晴洋1 矢野謙一1 大島昌宏1 長浜雄志1 三宅智1 中村正徳1 奈良智之1 出江洋介1 堀光1 吉田達也1 西蔭徹郎1 遠藤光夫1 竹下公矢12

所属機関: 1東京医科歯科大学医学部第1外科 2東京医科歯科大学医学部光学医療診療部

ページ範囲:P.1199 - P.1206

文献概要

要旨 内視鏡的食道粘膜切除(EMR)において特に考慮すべき重要な合併症は食道穿孔,出血,そして人工潰瘍治癒に伴う狭窄の発生である.穿孔に対しては,重篤な縦隔炎として外科的処置が選択されることもあったが,現在ではほとんどの場合,保存的に治癒すると考えられるようになっている.しかし,出血や狭窄を含め,これら合併症は予防することこそが,最小侵襲治療の見地からも重要であり,それぞれのEMR術式に応じた予防対策をとらなければならない.更なる手技の改良は本法に適応の拡大をもたらすであろうが,合併症の少なさがその基盤であることに変わりはない.今後とも臨床においてEMRの利点を最大限生かしていくための研究が必要である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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