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文献詳細

雑誌文献

胃と腸31巻12号

1996年11月発行

今月の主題 未分化型小胃癌はなぜ少ないか

主題

小さな未分化型胃癌はなぜ少ないのか―臨床診断能・発育進展からの検討

著者: 西俣寛人1 西俣嘉人1 仁王辰幸1 大井秀久1 新原亨1 松田彰郎1 末永豊邦2 山田一隆2 美園俊明1 倉元隆二1 谷口保1 西俣寿人3 野口昌宏4 中村勇一5 尾辻真人6 下野健治7

所属機関: 1鹿児島共済会南風病院消化器内科 2鹿児島共済会南風病院消化器外科 3鹿児島県民総合保健センター 4鹿児島市立病院消化器内科 5天保山記念病院消化器内科 6今村病院消化器内科 7国立南九州中央病院消化器内科

ページ範囲:P.1457 - P.1467

文献概要

要旨 小さな未分化型癌の少ない理由を臨床診断能と,未分化型癌の発生・発育進展の過程から検討した.30mm以下の病変を小さな未分化型癌として検討した.微小癌以外は比較的よく診断されていた.病理組織学的検索で発見された病変は形態的表現の乏しいⅡb,類似Ⅱbのm癌で胃体下~中部に多かった.未分化型癌の発育進展の過程から検討すると,大きな未分化型早期癌は1つの微小癌から発育進展すると考えるよりも,多くの微小癌がほぼ同時に多発し1つの病変を形成すると考えるほうが,自然である.これが小さな未分化型癌が少なく,大きな未分化型癌が多い原因と推測した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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