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文献詳細

雑誌文献

胃と腸31巻12号

1996年11月発行

早期胃癌研究会症例

胃原発Burkitt様リンパ腫の1例

著者: 山縣元1 富永雅也1 吉田洋子1 青柳いづみ1 教正院啓子1 藤木健弘2 城崎洋2 溝口幹朗3 岩下明徳3 竹下盛重4 菊地昌弘4

所属機関: 1白十字病院内科 2白十字病院外科 3福岡大学筑紫病院病理 4福岡大学医学部第1病理

ページ範囲:P.1509 - P.1514

文献概要

要旨 患者は69歳,男性.食思不振を主訴に当科受診.上部消化管X線および内視鏡検査で,その約7か月前には異常を指摘できなかった胃前庭部に潰瘍を伴う粘膜下腫瘍様隆起を認め,胃生検で悪性リンパ腫と診断.骨髄穿刺で骨髄への浸潤を認めた.経過中に腫瘤は増大発育し,吐血を来したため主に止血を目的として胃部分切除術を施行.腫瘍は全層性,びまん性に増殖した中型から大型の異型リンパ球で,間に貧食細胞が散在するstarry sky像を呈し,免疫組織化学検査で腫瘍細胞はCD20,SmIgM陽性,またc-myc遺伝子に対する抗体が陽性で,Burkitt様リンパ腫と最終診断した.術後化学療法を施行したが,診断4か月後には中枢神経症状が出現し,6か月後に肝不全,呼吸不全のため死亡した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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