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文献詳細

雑誌文献

胃と腸31巻13号

1996年12月発行

文献概要

今月の主題 大腸腫瘍の自然史 主題

大腸腺腫の経過例の検討

著者: 中嶋孝司1 工藤進英1 田村智1 日下尚志1 福岡岳美1 鈴木章男1 山野泰穂1 中城一男1 後藤英世1 洗川佐代子1 山本寛子1 坂下正典1 白坂大輔1 田中義規1 福富尉1 古村孟1 松井保憲1 井手口尚生1 小松泰介1 金絃植1 桧森昌門1 小林匡1 岩松宏1

所属機関: 1秋田赤十字病院胃腸センター

ページ範囲:P.1607 - P.1615

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要旨 6か月以上の期間にわたって内視鏡的に経過観察した腺腫を対象に,肉眼形態,大きさについて検討した.対象は199病変で平均観察期間は18か月,初回観察時の肉眼形態はⅠp8病変,Ⅰsp42病変,Ⅰs47病変,Ⅱa77病変,Ⅱa+dep20病変,Ⅱb1病変,LST4病変,LSTを除くものの腫瘍径は10mm以下で,微小病変が隆起型で71%,表面型で97%を占めた.肉眼形態について明らかな変化はないが,Ⅱa+depで隆起傾向のみられるものがあった.腫瘍径については1mmまでの変化のものが95%を占め,変化のあったとしたものも誤差による可能性が高いと思われた.治療した146病変に癌はなく,すべて腺腫であった.表面隆起型で5mm程度の大きさでamorphismのないⅢL pitを示すものは経過観察でよいと思われた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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