icon fsr

文献詳細

雑誌文献

胃と腸31巻2号

1996年02月発行

文献概要

今月の症例

虚血性大腸炎の1例

著者: 大井秀久1 西俣嘉人1 西俣寛人1 小吉洋文2

所属機関: 1南風病院消化器外科 2小吉胃腸科クリニック

ページ範囲:P.136 - P.138

文献購入ページに移動
〔患者〕66歳,女性.1995年3月7日午後1時ごろ,急に冷汗を伴う腹痛が出現し,近医で下痢症と診断された.8日深夜から腹痛に加えて下血も出現したため,精査目的に小吉胃腸科クリニックを受診した.末梢血液および生化学的検査では異常はなかった.

〔下行結腸注腸X線所見〕第2病日の腹臥位充満像では下行結腸に伸展不良,狭小化,非対称性の拇指圧痕像(thumbprinting像)が見られた(Fig. 1a).腹臥位二重造影像では管腔の狭小化,拇指圧痕像,transverse ridging,辺縁不整像,バリウム斑を認めた(Fig. 1b).第13病日の像(Fig. 2)で一部に管腔の狭小化を認めたが,下行結腸全体の伸展は良くなっていた.haustraは崩れており([の部位),遠位側には横軸方向に平行して走る4本のひだ(←の部位)を認めた.バリウム斑は見られたが,辺縁不整像はなくなっていた.第30病日の像(Fig. 3)では管腔の狭小化はなく,haustraの変形,屈曲・捻れを認めた([の部位).

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら