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今月の主題 いわゆる表層拡大型大腸腫瘍とは 主題
表層拡大型腫瘍―私はこう考える
著者: 丸山雅一1
所属機関: 1癌研究会附属病院内科
ページ範囲:P.188 - P.189
文献購入ページに移動1.表層拡大型の系譜
私は,原則として,大腸でこの用語を使用することには抵抗がある。むしろ,反対である.まず,その理由について記す.表層拡大型なる日本語は,おそらく,superficial spreading typeと英語に訳されるであろう.少なくとも,この用語は,Stout1)のsuperficial spreading type of carcinoma of the stomachにその起源があることに疑問の余地はない.そして,Stoutにならった表層拡大型胃癌については,本誌でも既に,8巻10号(1973年)にその特集が組まれている.
Stoutは,当時,早期癌を意識してこの用語を用いており,おそらく,これと同義語のように考えていたのではないかと思われる.すなわち,当時は,早期癌の肉眼的スペクトラムが多彩ではなかったから,早期癌すなわちsuperficial spreading typeという発想につながったものであろう.
私は,原則として,大腸でこの用語を使用することには抵抗がある。むしろ,反対である.まず,その理由について記す.表層拡大型なる日本語は,おそらく,superficial spreading typeと英語に訳されるであろう.少なくとも,この用語は,Stout1)のsuperficial spreading type of carcinoma of the stomachにその起源があることに疑問の余地はない.そして,Stoutにならった表層拡大型胃癌については,本誌でも既に,8巻10号(1973年)にその特集が組まれている.
Stoutは,当時,早期癌を意識してこの用語を用いており,おそらく,これと同義語のように考えていたのではないかと思われる.すなわち,当時は,早期癌の肉眼的スペクトラムが多彩ではなかったから,早期癌すなわちsuperficial spreading typeという発想につながったものであろう.
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