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文献詳細

雑誌文献

胃と腸31巻2号

1996年02月発行

今月の主題 いわゆる表層拡大型大腸腫瘍とは

主題

表層拡大型大腸腫瘍―私はこう考える

著者: 斉藤裕輔1 高後裕1

所属機関: 1旭川医科大学第3内科

ページ範囲:P.203 - P.205

文献概要

 一般に大きさ30mm以上の大腸の無茎性腫瘍はその95%以上が進行癌であるとされている1).また,表面陥凹型大腸腫瘍の発見の増加とともに,小さなうちから粘膜下層以下へ浸潤し,進行癌へと進展する経路が明らかになりつつある2)3).一方,表面型大腸腫瘍の中には大きさが30mm(大腸の直径が約30mmである)を超える大きな腫瘍でも,その大きさに比べて深達度が浅い病変も多数発見されている4)5)

 食道・胃においては表層拡大型癌の概念,定義,生物学的特徴は比較的明確にされている6)が,大腸における“表層拡大型大腸腫瘍”の概念や定義は明らかでない.そこで大腸の直径が約30mmであることから,villous tumorを除いた最大径が30mmを超える(大腸の半周を超える)表面型腺腫,または早期癌を今回は“表層拡大型大腸腫瘍”と定義し,その臨床像からこの表層拡大型大腸腫瘍という分類の意義について検討した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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