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文献詳細

雑誌文献

胃と腸31巻2号

1996年02月発行

文献概要

今月の主題 いわゆる表層拡大型大腸腫瘍とは 主題症例

内視鏡切除を施行した30mmの表層拡大型大腸sm癌の1例

著者: 富永現1 望月福治1 安藤正夫1 松永厚生1 野村美樹子1 藤田直孝1 野田裕1 長南明道1

所属機関: 1仙台市医療センター消化器内科

ページ範囲:P.225 - P.229

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要旨 患者は62歳,男性.全大腸内視鏡検査で,直腸S状部に径約30mm,周囲粘膜とほぼ同色調,表面はほぼ平滑,中央部に小結節状隆起を持つ不整形の丈の低い隆起性病変を認めた.X線では境界がほぼ明瞭で表面を細い溝で区切られた丈の低い病変として描出された.体腔内超音波検査では,中心の小結節部位に一致して,腫瘍エコーの第3層内への浸潤様所見を認め,sm浸潤が疑われたが,粘膜下に生理食塩水を局注すると第3層はきれいに分離し,小結節部位も挙上した.総合的に判断して内視鏡的切除可能と考えEMRを施行した.病理組織学的には小結節状隆起の部位でsm微小浸潤を来した高分化腺癌であった.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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