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文献詳細

雑誌文献

胃と腸31巻2号

1996年02月発行

今月の主題 いわゆる表層拡大型大腸腫瘍とは

主題症例

結節集簇様病変を呈した長径5cmの表層拡大型大腸腫瘍(m癌)の1例

著者: 中井呈子1 木村泰司1 郷佳克1 山本浩史1 今井俊夫1 中村尚志1 知念信昭1 益満博1 荻原英夫1 東馨1 山田耕三1 岡田利邦1 細井董三1 山村彰彦2

所属機関: 1多摩がん検診センター消化器科 2多摩がん検診センター病理

ページ範囲:P.231 - P.234

文献概要

要旨 患者は55歳,女性.便潜血検査陽性の精査目的で来院した.大腸内視鏡検査で上行結腸に半周性の丈の低い隆起性病変を認め,色調は周囲健常粘膜とほぼ同色調で,表面は結節集簇様を呈し,辺縁の一部に結節の粗大化を伴っており,結節混在型と診断した.境界および表面性状は色素撒布で明瞭となった.注腸造影検査では,表面が顆粒集簇様を示す長径約5cmのⅡa型の隆起性病変が上行結腸の腹側壁に描出され,病変部腸管壁の伸展性は良好であった.生検で高分化腺癌の組織像が得られた.病変の大きさと深達度を考慮して右半結腸切除術を施行した.切除標本では,大きさ5.0×3.3cm,高さ0.8cmのⅠ+Ⅱa型病変で,病理組織検査で深達度mの早期大腸癌と診断された.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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