icon fsr

文献詳細

雑誌文献

胃と腸31巻2号

1996年02月発行

文献概要

早期胃癌研究会症例

lymphocytic gastritisの1例

著者: 横田欽一1 太田知明1 奥山修兒1 結城正光1 新崎人士1 斉藤裕輔1 柴田好1 竹村清一2 北守茂2 三代川斉之3

所属機関: 1旭川医科大学第3内科 2帯広市立病院内科 3旭川医科大学附属病院病理部

ページ範囲:P.243 - P.248

文献購入ページに移動
要旨 患者は34歳,男性.微熱・上腹部痛・食欲不振による8kgの体重減少をみたため,帯広市立病院を受診した.胃内視鏡検査で胃悪性リンパ腫が疑われ,生検では確定診断が得られず当科に紹介された.胃底腺領域,前庭部を中心として胃全体にたこいぼ状隆起が多発していた.生検では非特異的炎症所見のみであった.粘膜切除による組織所見で,上皮細胞内浸潤Tリンパ球の著明な増加が観察されたが,polymerase chain reactionによる遺伝子検索では反応性のものであった.この組織所見とdiffuse varioliform gastritisの臨床像は,Haotらの提唱するlymphocytic gastritisに相当していた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?