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文献詳細

雑誌文献

胃と腸31巻3号

1996年02月発行

文献概要

特集 図説 形態用語の使い方・使われ方 第Ⅰ部 消化器の基本的解剖用語

胃の解剖用語

著者: 大倉康男1

所属機関: 1東京都がん検診センター

ページ範囲:P.269 - P.272

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 1.胃の肉眼的構造

 胃は食道に続き,十二指腸に連なる消化管の一区間である.その機能は摂取された食物をいったん貯留し,腸で消化吸収しやすいように細かく砕き,少しずつ連続的に送り出すことにある.解剖学的には,吸収を専門とする中腸の直前に当たる前腸の終末部に生じた膨らみである.

 胃の形態は山羊角形あるいは鉤状(J-shape)と言われており,その大きさは個体差があるが,男性1,400ml,女性1,300mlである.その位置は左季肋部を主体として左上後方から右下前方に斜めに軸を有し,入口に当たる食道胃接合部はほぼ11胸椎の高さで正中よりおよそ2cm左のところ,出口に当たる幽門輪は第1腰椎のほぼ右側に位置する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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