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文献詳細

雑誌文献

胃と腸31巻3号

1996年02月発行

文献概要

特集 図説 形態用語の使い方・使われ方 第Ⅱ部 検査手技・所見等の用語 b.X線・内視鏡所見用語

偽憩室形成(pseudodiverticular formation)

著者: 松川正明1

所属機関: 1昭和大学豊洲病院消化器科

ページ範囲:P.340 - P.340

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 偽憩室形成(pseudodiverticular formation)は初め十二指腸球部の変形に使われたX線所見で,憩室様膨隆とも言われる.現在では内視鏡所見でも使用される.

 この所見は全消化管でみられるが,特に胃の大彎,十二指腸球部,小腸,大腸に多くみられる.この所見は多発または線状の潰瘍性病変によって形成される.治癒または陳旧化した潰瘍性病変による病変部の線維化のために潰瘍対側の健常粘膜はひきつれ,潰瘍の対側に偽憩室を形成し膨隆状変化をみる.この所見は炎症性疾患でみられ,腫瘍性疾患ではほとんどみられない.腫瘍性疾患との鑑別点の1つとして挙げることができる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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