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文献詳細

雑誌文献

胃と腸31巻3号

1996年02月発行

文献概要

特集 図説 形態用語の使い方・使われ方 第Ⅱ部 検査手技・所見等の用語 b.X線・内視鏡所見用語

牛眼像(bull's eye appearance,Bullaugen Symptom)

著者: 牛尾恭輔1

所属機関: 1国立がんセンター中央病院放射線診断部

ページ範囲:P.343 - P.343

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 悪性腫瘍が脈管性(多くは血行性)に,消化管の壁に転移して粘膜面に隆起を形成し,その中央部に陥凹を伴った場合,ちょうどウシの眼(Fig. 1)に似た像を呈することから牛眼像と名付けられている.ドイツの成書「Handbuch der Medizinischen Radiologie Bd.11,Teil Ⅰ」(1969)をみると,Bullaugen Symptomとは,周囲より明らかに隆起した限局性のこぶ状の腫瘤で,しばしば中央部にデレや潰瘍形成を伴うと記載されている.

 牛眼像の表現は,最初に悪性黒色腫で使われたごとく,黒色腫が消化管に転移した例で典型的に認められる.Fig. 2は悪性黒色腫が小腸に転移したもので,牛眼像を呈している.しかし,他の悪性腫瘍が脈管性に転移した場合でも,この像を呈する.Fig. 3は卵巣癌が大腸に転移した例である.また,Fig. 4は耳下腺癌が胃に転移した例で,多発性に牛眼像が認められる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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