文献詳細
文献概要
特集 図説 形態用語の使い方・使われ方 第Ⅱ部 検査手技・所見等の用語 b.X線・内視鏡所見用語
食道web(esophageal web)
著者: 吉田操1
所属機関: 1東京都立駒込病院外科
ページ範囲:P.357 - P.357
文献購入ページに移動病因としては,先天性のもの,逆流性食道炎およびその他の食道炎が考えられる.類天庖瘡,潰瘍性大腸炎,hereditary epidermolysis bullosaなどの疾患と合併することが知られている.また,頻度は低いが類似の所見を呈する疾患として,平滑筋腫,神経腫,過誤腫,異常血管による圧排,悪性腫瘍などの報告があるので鑑別診断の際は考慮しなければならない.診断はX線あるいは内視鏡検査で特徴ある所見から明らかである.膜様の狭窄は,必ずしも全周性である必要はない.後天性のものでは偏側性である場合が少なくない.食道webの治療は,webの切開あるいは,機械的に破壊することで症状の改善が期待できる.
掲載誌情報