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文献詳細

雑誌文献

胃と腸31巻3号

1996年02月発行

文献概要

特集 図説 形態用語の使い方・使われ方 第Ⅱ部 検査手技・所見等の用語 b.X線・内視鏡所見用語

膵の偽囊胞(仮性囊胞)(pseudocyst of the pancreas)

著者: 小越和栄1

所属機関: 1県立がんセンター新潟病院内科

ページ範囲:P.362 - P.362

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 膵の偽囊胞(仮性囊胞)は真性の膵囊胞に対する用語で,急性膵炎の結果として膵実質が壊死に陥り,空洞化したものである.偽囊胞の内容物は壊死物質と膵液であり,真性の膵囊胞とは異なって囊胞の壁細胞が欠落している.通常は主膵管との交通があり,ERCPで造影剤が偽囊胞内に注入されることが多い.

 この偽囊胞にはその大きさにより膵内囊胞と膵外囊胞とに分けられる.このように内外に変化がみられる場合は症状も強く,また膵管の他の部分にも慢性膵炎の所見がみられる.特に膵外囊胞の場合には少なくとも限局性腹膜炎を起こしており,ときには横隔膜下まで達すると血性胸膜炎を併発することもある.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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