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文献詳細

雑誌文献

胃と腸31巻3号

1996年02月発行

文献概要

特集 図説 形態用語の使い方・使われ方 第Ⅱ部 検査手技・所見等の用語 b.X線・内視鏡所見用語

大腸収縮輪(segmental contraction of the colon)

著者: 望月福治1

所属機関: 1仙台市医療センター消化器内科

ページ範囲:P.368 - P.368

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 大腸のX線検査,殊に経口造影に際しては,大腸の一定部位に限局性の収縮輪,あるいは分節性収縮(segmental contraction),または幅の狭い部分がみられ,炎症性あるいは腫瘍性の狭窄との鑑別が問題となることがある.このような収縮輪として,Fig. 1のように7か所が記載されている(Temleton,1960).これらは生理的括約筋とも呼ばれているが,一部で筋線維の軽度肥厚がみられても,解剖学的に証明される明らかな括約筋はないとされる.これらは生理的状態でみられるが,死体の大腸および切除摘出した大腸にはみられない.まず,臨床上器質的狭窄が除外されてはじめて収縮輪と判定されるべきものである.現在,経ロバリウム投与による検査の機会は少なく,したがって臨床的意義は以前より低いと言えるが,横行結腸のCannon-Boehm点(Fig. 2)は出現頻度が一番高く,二重造影像でも出現することが少なくない.Fig. 3は回盲弁の口側のBusiの収縮輪である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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