文献詳細
文献概要
特集 図説 形態用語の使い方・使われ方 第Ⅱ部 検査手技・所見等の用語 b.X線・内視鏡所見用語
ニッシェ(niche,Nische)
著者: 中原慶太1 馬場保昌2
所属機関: 1癌研究会附属病院内科 2癌研究会附属病院内科,検診センター
ページ範囲:P.376 - P.376
文献購入ページに移動ニッシェという言葉は,1910年Haudekにより,潰瘍のX線所見として命名された.1906年にHemmeterは動物実験で胃潰瘍をX線的に描出できる可能性を記載し,1909年にReicheはX線の突出像が剖検所見と対比して,より大きいことを指摘した.当初,Reiche,Haudekらはニッシェを穿通性潰瘍の特徴所見として用いていたが,その後,ニッシェの形態や性状について多くの報告がなされ,一般に潰瘍のX線形態所見として広く普及した.
掲載誌情報