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文献詳細

雑誌文献

胃と腸31巻3号

1996年02月発行

文献概要

特集 図説 形態用語の使い方・使われ方 第Ⅱ部 検査手技・所見等の用語 b.X線・内視鏡所見用語

粘膜橋,粘膜紐(mucosal bridge,mucosal tag)

著者: 岩渕正広1 牛尾恭輔1

所属機関: 1国立がんセンター中央病院放射線診断部

ページ範囲:P.378 - P.378

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 潰瘍性大腸炎などの炎症性腸疾患において,炎症により生じたポリープが,引き伸ばされ長くなり,一端でちぎれ,長い茎,ほぼ同じ幅を有するようになったものを粘膜紐(mucosal tag,Fig. 1)と言い,これらの先端が周囲の粘膜に付着したり,あるいは相互に癒合し,あたかも橋を形成しているように見えるようになったものを粘膜橋(mucosal bridge,Fig. 2)と言う.

 また,これらが集中して生じると海藻状(sea wrack appearance)と呼ばれる特異な形態を示すことがある.このsea wrack appearanceは他の腸疾患では認められず,潰瘍性大腸炎に特徴的な所見と言われている.粘膜橋や粘膜紐はしばしばCrohn病やアメーバ赤痢などでもみられる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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