icon fsr

文献詳細

雑誌文献

胃と腸31巻3号

1996年02月発行

文献概要

特集 図説 形態用語の使い方・使われ方 第Ⅱ部 検査手技・所見等の用語 b.X線・内視鏡所見用語

吻合部潰瘍(stomal ulcer)

著者: 西俣寛人1

所属機関: 1南風病院

ページ範囲:P.393 - P.393

文献購入ページに移動
 吻合部潰瘍とは,胃部分切除後または胃空腸吻合術後に,吻合部近傍の小腸側に発生した潰瘍を言う.吻合線上にみられる潰瘍,いわゆるsuture line ulcerは,主に吻合糸の遺残によって起こるもので,吻合糸の内視鏡下での抜去により治癒する潰瘍であり,消化性潰瘍の1つと考えられている吻合部潰瘍とは分けて考えることが必要であろう.

 吻合部潰瘍は,H2ブロッカーやプロトンポンプインヒビター(PPI)が出現するまでは,再燃・再発を繰り返す難治性の潰瘍で再手術される症例もみられた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?