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文献詳細

雑誌文献

胃と腸31巻3号

1996年02月発行

文献概要

特集 図説 形態用語の使い方・使われ方 第Ⅱ部 検査手技・所見等の用語 b.X線・内視鏡所見用語

縫合線(suture line)

著者: 小越和栄1

所属機関: 1県立がんセンター新潟病院内科

ページ範囲:P.395 - P.395

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 縫合線は内視鏡用語として,消化管を全層切開をし,縫合した際にみられる粘膜部分の線状の瘢痕に対する用語であり,一般的には特定の部位と状態を示す言葉ではない。しかし,この用語が重要となる場合は,切除胃の小彎側の縫合部であり,それは残胃の切除線の一部を示している.

 この部の縫合線が重要な理由としては,①内視鏡的に残胃小彎側に線状潰瘍瘢痕様に観察され,ときにはその部がⅡC陥凹に類似した粘膜状態を呈すること,②ときにはこの部が隆起として観察されたり,肉芽腫がポリープ状に観察されること,③また,この部分が残胃の切除線に当たり,胃癌,特に早期胃癌の場合には吻合口と同様に癌の残存(OW+)の有無の判定,更に局所再発の有無の観察に重要な部位であること,などである.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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