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文献詳細

雑誌文献

胃と腸31巻3号

1996年02月発行

文献概要

特集 図説 形態用語の使い方・使われ方 第Ⅱ部 検査手技・所見等の用語 b.X線・内視鏡所見用語

見張りポリープ(sentinel polyp,satellite polyp)

著者: 堺勇二1 渕上忠彦1

所属機関: 1松山赤十字病院消化器科

ページ範囲:P.398 - P.398

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 Jackman1)によれば癌を有する大腸に共存してみられるポリープを見張りポリープと呼ぶ.同義語として斥候ポリープ,共存ポリープがある.その意義はポリープを有する大腸には癌が共存する頻度が高く,直腸鏡による検査でポリープを見つけたときには,大腸癌がその深部に共存する可能性を考慮した全大腸の検索が必要であるということである.

 見張りポリープあるいは共存ポリープの頻度について,1994年1月からの1年間に当院で外科的または内視鏡的に切除された大腸癌についてみると,腺腫性ポリープの合併例は126例中61例(48.4%)であり,共存ポリープの総数は123病変であった.癌の部位別にみた共存率は直腸癌54例中21例(38.9%),S状結腸癌34例中17例(50.0%),下行結腸癌11例中7例(63.6%),横行結腸13例中6例(46.2%),上行結腸・盲腸癌17例中12例(70.6%)に腺腫性ポリープの合併をみた.直腸癌での合併が少ない傾向があったが統計的有意差はなかった.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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