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特集 図説 形態用語の使い方・使われ方 第Ⅱ部 検査手技・所見等の用語 b.X線・内視鏡所見用語
メネトリエ肥厚(Ménétrier thickening of gastric wall)
著者: 磨伊正義1
所属機関: 1金沢大学がん研附属病院外科
ページ範囲:P.399 - P.399
文献購入ページに移動Ménetrier肥厚の病理組織学的特徴について佐野は(胃疾患の臨床病理,医学書院,1974)胃体部腺粘膜の単純肥大(simple hypertrophy)を来す病変と理解し,Schindlerのhypertrophic glandular gastritisに相当するものであるとしている.多賀須(胃と腸15:531,1980)も佐野の立場を支持し,胃底腺領域でも幽門腺領域でも腺底部には本来の胃底腺が残ったまま腺性肥厚を来しており,通常の萎縮過形成胃炎とは著しく異なることを強調している.筆者らの切除材料の検索でもほとんどすべての症例が,組織学的に腺窩上皮と固有胃腺が本来の比率を保ったまま増生した腺性肥厚性胃炎の所見を呈していることから,本症のほとんどは胃底腺粘膜の腺性肥厚を来す病変と理解している.
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