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文献詳細

雑誌文献

胃と腸31巻3号

1996年02月発行

文献概要

特集 図説 形態用語の使い方・使われ方 第Ⅱ部 検査手技・所見等の用語 b.X線・内視鏡所見用語

裂溝(fissure)

著者: 斉藤幸夫1 武藤徹一郎2

所属機関: 1国立国際医療センター外科 2東京大学第1外科

ページ範囲:P.403 - P.403

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 裂溝は,X線学的にはcobblestone像,縦走潰瘍,非連続性病変などとともに,Crohn病において認められる特徴的な所見の1つである.Fig. 1は小腸の縦走潰瘍部にみられた裂溝である(矢印).充盈像では粘膜のひだの間に入り込んだ造影剤により似た像が得られることがあるので,管腔を拡げた写真による判定がよい.

 病理組織学的には,裂溝はサルコイド様非乾酪性肉芽腫に次いでCrohn病に特徴的な所見である.特に肉芽腫が認められない場合には,裂溝の存在が診断に有用である.筋層深くにまで達し膿瘍を形成したり,穿通すれば瘻孔を形成する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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