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文献詳細

雑誌文献

胃と腸31巻3号

1996年02月発行

文献概要

特集 図説 形態用語の使い方・使われ方 第Ⅱ部 検査手技・所見等の用語 c.病理・病変用語

Peutz-Jeghers型ポリープ(Peutz-Jeghers type polyp)

著者: 武藤徹一郎1

所属機関: 1東京大学第1外科

ページ範囲:P.410 - P.410

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 Peutz-Jeghers(P-J)症候群に発生する大腸ポリープは特徴的な組織所見を呈している.粘膜筋板が樹枝状に分岐しており,それに伴う過形成性腺管の増生によってポリープが構成されている(Fig. 1).通常は腺管には異型が認められないが,まれに異型腺管が併存することがあり,本症の大腸ポリープの癌化はこの異型腺管を母地にして発生することが多いと考えられている.

 一方,P-J症候群とは関係のない通常の人に,上述したP-J症候群の大腸ポリープの組織像と類似した所見を示すポリープが発生することがあり,これはPeutz-Jeghers型ポリープと呼ばれる(Fig. 2).ポリペクトミーの症例の1~2%を占めており,切除標本の組織学的検索によってはじめて診断がつけられる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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