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文献詳細

雑誌文献

胃と腸31巻3号

1996年02月発行

文献概要

特集 図説 形態用語の使い方・使われ方 第Ⅱ部 検査手技・所見等の用語 c.病理・病変用語

潰瘍,びらん(ulcer,erosion)

著者: 小池盛雄1

所属機関: 1東京都立駒込病院病理科

ページ範囲:P.416 - P.416

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 組織の壊死に基づく粘膜や皮膚の一定の深さに達する組織欠損を潰瘍という.消化管は粘膜筋板を有し,粘膜筋板を越えない浅い粘膜の組織欠損をびらんと称する.すなわちびらんは潰瘍の浅い変化である.

 潰瘍は組織欠損の深達度により,Ul-Ⅰ~Ul-Ⅳに亜分類される(Fig. 1).Ul-Ⅰは組織欠損が粘膜のみにとどまるもので,すなわちびらんに相当する.Ul-Ⅱは組織欠損が粘膜下層にまで及ぶもの,Ul-Ⅲは組織欠損が固有筋層に及び,Ul-Ⅳでは固有筋層全層を破壊し,漿膜下層以上に及ぶ組織欠損である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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