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文献詳細

雑誌文献

胃と腸31巻3号

1996年02月発行

文献概要

特集 図説 形態用語の使い方・使われ方 第Ⅱ部 検査手技・所見等の用語 c.病理・病変用語

増殖帯(generative or proliferative cell zone)

著者: 渡辺英伸1

所属機関: 1新潟大学第1病理

ページ範囲:P.425 - P.425

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 増殖帯とは,ある組織内で幹細胞とそれから分裂した未分化細胞(これら細胞は増殖能を有する)とが特に集合して,1つの領域を形成している部分を指す.今日では,ホルマリン固定・パラフィン包埋の組織でも,PCNA(proliferating cell nuclear antigen)免疫染色やKi-67(MIB-1抗体)免疫染色で増殖期(細胞周期)細胞を捉えることができるので,増殖帯を簡単に判定しうる.

 増殖帯の位置は,食道扁平上皮では深層(正常では基底細胞層から第4細胞層まで)にあり,胃では腺頸部,小腸では絨毛下部の陰窩部(腺底から上方約0.02~0.03mmは増殖帯ではない),大腸では腺管の下方約1/2(腺底部から上方0.013mmは非増殖帯)にある.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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