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文献詳細

雑誌文献

胃と腸31巻3号

1996年02月発行

文献概要

特集 図説 形態用語の使い方・使われ方 第Ⅱ部 検査手技・所見等の用語 c.病理・病変用語

類上皮細胞肉芽腫(epithelioid cell granuloma)

著者: 岩下明徳1

所属機関: 1福岡大学筑紫病院病理

ページ範囲:P.431 - P.431

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 類上皮細胞は,弱好酸性の豊富な細胞質と明瞭な小型核小体を備える淡明な類円形核を有する多角形細胞で,その密に相並んだ様子が未分化上皮を想起させるところから,Wagner(1861年)により命名された。この細胞は,現在では細胞質がlysozymeやα1-antichymotripsin陽性で,S-100蛋白陰性であることからmonocytemacrophage系に属するものと理解されている.

 一方,肉芽腫という言葉はVirchow(1865年)が肉芽組織から成る限局性の腫瘤あるいは腫瘍という意味で用いたが,現在ではその言葉の起源の含意と外れて炎症性のものを指している.つまり,肉芽組織(病的に新生した血管結合織)が限局性で結節状に増殖したとき,新生物に模して肉芽腫と呼んでいる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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