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文献詳細

雑誌文献

胃と腸31巻4号

1996年03月発行

今月の主題 新しいCrohn病診断基準(案)

主題 Crohn病診断のための主要所見と副所見

非乾酪性類上皮細胞肉芽腫―臨床の立場から

著者: 樋渡信夫1 渡邊浩光1 前川浩樹1 島田剛延1 長瀬慶一郎1 千葉民彦1 劉章旭1 野口光徳1 木内喜孝1 豊田隆謙1

所属機関: 1東北大学医学部第3内科

ページ範囲:P.493 - P.504

文献概要

要旨 1995年に提案された新しいCrohn病診断基準改訂案における非乾酪性類上皮細胞肉芽腫(肉芽腫)の取り扱いや運用上の留意点について,症例を呈示しながら考察した.この新基準により,肉芽腫を証明できなくとも,典型的な主病変(敷石像,縦走潰瘍)が存在すれば確診となり,また,主病変がなくとも特徴的な所見があり,肉芽腫を証明できれば確診となる.これにより,より早期の症例も確診に至ることが可能となった.副所見のみの症例では,上部消化管も含めて多数個の生検標本採取と連続切片を作製し,肉芽腫を検索することが必要である.また,主病変がなく肉芽腫が認められた症例では,特に粘膜内の肉芽腫では腸結核との鑑別が困難であるので,臨床および内視鏡・X線所見による診断が重要である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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