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文献詳細

雑誌文献

胃と腸31巻4号

1996年03月発行

今月の主題 新しいCrohn病診断基準(案)

主題 Crohn病診断のための主要所見と副所見

類上皮肉芽腫の分布と肉眼所見の対応

著者: 下田忠和1 池上雅博2 田上昭観3 山崎雅彦4 深尾俊一4 中野貞生4

所属機関: 1国立がんセンター中央病院臨床検査部病理 2東京慈恵会医科大学病理 3鹿児島医療生協市民病院内科 4中野胃腸病院

ページ範囲:P.505 - P.512

文献概要

要旨 Crohn病における類上皮肉芽腫と潰瘍の関係およびその腸管壁における深さの分布を検討した.その結果,粘膜内に類上皮肉芽腫が存在する頻度は少なく,そのほとんどは粘膜下層,特に粘膜筋板に接してみられ,そのほかでは固有筋層あるいは漿膜下に存在していた.また潰瘍との関係ではその周囲約20mm以内に分布する頻度が高かった.以上のことから,Crohn病の生検での診断には,粘膜筋板直下までの組織を得ることが大事である.また組織学的に類上皮肉芽腫のみからCrohn病の診断は不可能で,その分布あるいは肉眼像の所見を参考にして,初めて病理学的にもその診断が可能となる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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