icon fsr

文献詳細

雑誌文献

胃と腸31巻5号

1996年04月発行

症例

多発性十二指腸嚢胞の1例

著者: 佐藤典宏1 吉田順一1 小川芳明1 田中雅夫1

所属機関: 1九州大学医学部第1外科

ページ範囲:P.677 - P.680

文献概要

要旨 患者は62歳,男性.十二指腸潰瘍の内服治療中に,X線および内視鏡検査で十二指腸下行脚に隆起性病変を2個認めたため,当科入院となった.いずれの病変も表面平滑,正色調で軟らかく,表面粘膜の生検では炎症性細胞の浸潤した十二指腸粘膜であった.更に超音波内視鏡検査で粘膜下層に限局した低エコー病変として描出されたため,粘膜下嚢胞の診断で内視鏡下に穿刺吸引を行った.嚢胞内容物の細胞診ではBrunner腺上皮細胞が認められ,Brunner腺嚢胞と診断した.自他覚所見がなく,良性の嚢胞であることが明らかであったため,内視鏡的切除は行わなかった.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら