icon fsr

文献詳細

雑誌文献

胃と腸31巻6号

1996年05月発行

文献概要

早期胃癌研究会症例

特異な形態を呈した大腸の多発潰瘍の1例

著者: 吉田達也1 石川隆久1 合田峰千1 井上善之1 目黒高志1 宮坂史路1 堀田彰一1 竹林徹郎2 樋田泰浩2 北城秀司2 宮坂祐司2 藤田美芳2 森田高行2 大柏秀樹3

所属機関: 1北海道消化器科病院内科 2北海道消化器科病院外科 3北海道大学医学部第2外科

ページ範囲:P.785 - P.790

文献購入ページに移動
要旨 患者は45歳,男性.ペースメーカー挿入後に発熱・腹痛・下痢が出現.胆嚢炎の診断にて術前に注腸バリウム・大腸内視鏡を施行したところ,横行結腸中部に皺襞のひきつれと片側性狭窄を伴う円~卵円形潰瘍を認めた.びまん浸潤型大腸癌を否定できず胆嚢摘出術とともに横行結腸切除術を行った.切除標本において,結腸間膜紐および対側紐上に並ぶ5個のUl-Ⅳの円~卵円形潰瘍を認め,鉄染色で多数の陽性細胞がみられた.以上から,虚血性大腸病変,潰瘍型,治癒進行期と診断された.成因としては,血栓もしくは塞栓による複数の直動脈あるいは辺縁動脈の閉塞と推察された.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら