icon fsr

文献詳細

雑誌文献

胃と腸31巻6号

1996年05月発行

--------------------

編集後記 フリーアクセス

著者: 神津照雄

ページ範囲:P.810 - P.810

文献概要

 本号を拝読させていただき,いかに正しい病理診断をつけることが難しいかがわかった.一般読者は白か黒か決めてほしいと要望している.しかし灰色の病変が存在し,その定義が個々の病理医で異なる.その理由の1つにはその病理医の育ってきた過程が異なる点,更に消化器病を専門にしているか否か,更に検体のみで診断しているか,あるいは臨床経過を十分に把握したうえで診断しているかなどが根本原因であろう.この点を理解していないと,おそらく今回の座談会の内容を読み返しても十分に理解できないと思われる.石黒論文をみても確かに前癌病変としてのdysplasiaは存在する.しかも消化器専門の病理医の集団の結果からはごくわずかの症例である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら