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文献詳細

雑誌文献

胃と腸31巻9号

1996年08月発行

文献概要

今月の主題 早期胃癌の内視鏡的粘膜切除―適応拡大をめぐる問題点 主題

早期胃癌の内視鏡的粘膜切除の適応拡大をめぐる現状の問題点―遺残再発病変の特徴およびその取り扱い

著者: 長南明道1 望月福治12 結城豊彦1 石田一彦1 藤田直孝1 野田裕1 松永厚生1 安藤正夫1

所属機関: 1仙台市医療センター消化器内科 2JR仙台病院

ページ範囲:P.1083 - P.1090

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要旨 EMR後1年以上内視鏡的に経過観察がなされた早期胃癌141例156病巣を対象に遺残再発病変の特徴を検討し,以下の結論を得た.①遺残再発は,非完全切除病変,非適応病変,多分割切除病変,11mm以上の病変,治療法が凝固療法のみの病変で高く,適応拡大には慎重を要するものと考えられた.②遺残再発は,必ずしもEMR後早期に起こるものばかりではなく,また,肉眼的に判定困難な遺残再発病変も存在することから,非完全切除病変では,生検を加えた緻密な経過観察が重要である.③遺残再発病変の取り扱いに関して,現状では手術可能例では手術,手術不可能例では内視鏡的追加治療が原則と考える.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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