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文献詳細

雑誌文献

胃と腸32巻1号

1997年01月発行

文献概要

今月の主題 胃sm癌の細分類―治療法選択の指標として 主題

胃sm癌の細分類からみた縮小手術の可能性―多変量解析を用いたリンパ節転移の予測と腹腔鏡下切除の可能性

著者: 梶山美明1 鶴丸昌彦1 宇田川晴司1 堤謙二1 木ノ下義宏1 上野正紀1 秋山洋1

所属機関: 1虎の門病院消化器外科

ページ範囲:P.63 - P.69

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要旨 腹腔鏡下胃局所切除は1996年から保険適用が認められ,m癌に対しては散発的に開始されている.本術式をsm癌にまで適応拡大してよいか否かについて,sm癌深達度細分類に基づくリンパ節転移の多変量解析の検討から考察した.リンパ節転移の危険予測因子はリンパ管侵襲,腫瘍径,潰瘍合併,静脈侵襲であり,sm深達度細分類はリンパ管侵襲に代わりうる重要な予測因子であった.過去のリンパ節転移陽性例の検討と合わせると,D1以下の郭清が許容されるのは高分化型のsm1癌であったが,sm深達度,脈管侵襲の術前診断の不確実性を考慮すると,現時点で腹腔鏡下手術を術前sm浸潤が疑われる病変に適応拡大することは危険であり早計であると考えられる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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