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文献詳細

雑誌文献

胃と腸32巻10号

1997年09月発行

文献概要

早期胃癌研究会症例

submucosal heterotopic gastric gland polypの1例

著者: 藤本佳史1 日高徹1 眞部紀明1 吉田成人1 明崎満1 大越裕章1 浦城三四郎1 奥原種臣1 佐伯修二2 秋山弘彦2 信藤肇3 林雄三3

所属機関: 1広島市立安佐市民病院内科 2広島市立安佐市民病院外科 3広島市立安佐市民病院病理

ページ範囲:P.1395 - P.1401

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要旨 患者は48歳の男性.検診で胃の異常と貧血を指摘されて受診した.胃X線検査で体上部に認めた結節状の巨大な粘膜下腫瘤は,内視鏡検査では緊満した脳回状の形態を示し,超音波検査では内部に多発性の囊胞を認めた.摘出された腫瘤(13×7×7cm)は,病理組織学的に,粘膜下組織において増生した腺管組織から成り,これら腺管の周囲には不整な束状の平滑筋層と幽門腺あるいは噴門腺類似の腺組織を伴っていた.またこの病変は,粘膜筋板の欠損部で表面を被覆する固有粘膜層と連続していた.以上から,隆起性増生を示した異所性胃腺組織とみなし,submucosal heterotopic gastric gland polypと診断した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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