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文献詳細

雑誌文献

胃と腸32巻12号

1997年11月発行

今月の主題 腺領域からみた胃病変

主題

腺領域からみた良性病変の診断(胃炎,潰瘍,ポリープ,カルチノイド)―内視鏡的コンゴーレッド法による成績を中心に

著者: 上堂文也1 平沢龍登1 酒井範子1 飯石浩康2 大谷透1 竜田正晴2

所属機関: 1大阪府立成人病センター第3内科 2大阪府立成人病センター研究所第2部

ページ範囲:P.1581 - P.1589

文献概要

要旨 胃の良性病変は各腺領域の分布と発生部位に密接に関連している.われわれは内視鏡的コンゴーレッド法により酸分泌領域の拡がりと,各種胃疾患の関係を検討した.胃炎の拡がりは,年齢と強く関連しており,経過観察15例中5例(33%)に,平均観察期間14年6か月で胃炎の拡大を認めた.胃潰瘍は酸分泌境界近傍,特に遠位側に好発し,胃炎の拡がりとともに発生部位は噴門側に移動する.胃底腺ポリープは萎縮のない胃底腺領域内に存在し,ポリープ表面からも酸分泌がみられる.胃腺腫は萎縮の強い胃の非酸分泌領域内に発生し,表面の色素が褪色する.A型胃炎に合併した,高ガストリン血症を伴うカルチノイドは予後良好であった.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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