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文献詳細

雑誌文献

胃と腸32巻12号

1997年11月発行

文献概要

症例

メラニン顆粒陽性肛門部腺癌の1例

著者: 金永満1 柳生俊夫1 吉川宣輝1 黒川彰夫2 竹田雅司3

所属機関: 1国立大阪病院外科 2黒川梅田診療所 3国立大阪病院臨床検査科

ページ範囲:P.1645 - P.1649

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要旨 患者は45歳,男性.約2年前に受けた痔瘻根治術の手術痕に約2cmの黒色の腫瘤を認め,来院.擦過細胞診で,メラニン顆粒を確認し悪性黒色腫と診断した.腹会陰式直腸切断術を施行.術後の病理組織検査では腫瘍細胞は円柱状で腺管構造を形成し,中分化腺癌と考えられたが,その胞体内にはメラニン顆粒を含み,メラニン顆粒陽性肛門部腺癌と診断した.乳癌や皮膚科領域の悪性腫瘍細胞でメラニン顆粒を認める報告は散見されるが,消化器癌での報告がなく,まれな1例と考えられた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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