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文献詳細

雑誌文献

胃と腸32巻13号

1997年12月発行

今月の主題 との鑑別を中心に

主題

胃のm,sm1癌とsm2,3癌との鑑別―X線・内視鏡診断の現状

著者: 西俣寛人1 西俣嘉人1 美園俊明2 田代光太郎1 藤田浩2 井出法子2 大重和典2 中島寛隆2 久保園高明2 鳥丸博光2 大石一郎2 仲淳一郎1 有馬暉勝2 山田一隆3 末永豊邦3 折田守久4

所属機関: 1南風病院消化器内科 2鹿児島大学医学部第2内科 3南風病院外科 4折田胃腸科外科

ページ範囲:P.1675 - P.1688

文献概要

要旨 EMR(endoscopic mucosal resection),縮小手術の対象になりうる20

mm以下の陥凹型分化型胃癌264病変を対象にsm2以深浸潤の診断能を検討した.sm2以深癌は,①大きさでは10mm以下では6%,11~15mmで29%,16~20mmでは21%存在した.②占拠部位でsm2以深への浸潤率に差がみられた.10mm以下では,胃体部後壁,前庭部後壁は,sm2以深浸潤例はなかった.③形態的所見ではsm2以深癌の70%が診断可能であった.④X線検査の圧迫法による透亮像,遠景観察の内視鏡像で陥凹辺縁の隆起の存在はsm2以深の病変の可能性が高かった.⑤sm以深癌の潰瘍合併率は10mm以下で12%,11~15mmで32%,16~20mmで22%であり,潰瘍合併の診断能は50%以下であった.sm2以深の診断には病変の占拠部位,大きさ,形態的所見,EUSの所見を総合的に判断する必要がある.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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