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文献詳細

雑誌文献

胃と腸32巻13号

1997年12月発行

文献概要

今月の主題 との鑑別を中心に 主題

内視鏡的粘膜切除術を施行した胃sm癌―病理診断の問題点

著者: 北村成大1 浜田勉2 近藤健司2 板垣雪絵2 西田潤子2 泉嗣彦2

所属機関: 1社会保険中央総合病院病理 2社会保険中央総合病院消化器科

ページ範囲:P.1709 - P.1715

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要旨 内視鏡的粘膜切除術(EMR)をされた胃sm癌17例について垂直方向への浸潤を軸に脈管侵襲,切除端,リンパ節転移,予後などについて検討した.リンパ管侵襲はsm浸潤部が垂直方向で500μm未満の7例では2例(28.6%)に,500μm以上の10例では9例(90%)に認められた.深部切除端(粘膜下層面)で癌の露出を認めた5例は垂直浸潤が1,000μmを超えていた.局所での癌の遺残,再発は2例で,リンパ節への転移は1例に認められた.EMR標本では粘膜下層が疎となり厚く判定される傾向があり,微少浸潤の境界を500μmまで下げられると考えられた.また断端遺残の判定にはいわゆるburnning effectを考慮する必要があると考えられた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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