icon fsr

文献詳細

雑誌文献

胃と腸32巻13号

1997年12月発行

文献概要

今月の主題 との鑑別を中心に 主題

リンパ節転移の有無からみた胃sm癌の腹腔鏡下手術の適応

著者: 北野正剛1 白石憲男1 安達洋祐1

所属機関: 1大分医科大学第1外科

ページ範囲:P.1731 - P.1737

文献購入ページに移動
要旨 近年,早期胃癌に対する腹腔鏡下手術の適応拡大には目をみはるものがある.しかしながら,根治性を維持するという点において,その適応は慎重でなければならない.本稿ではリンパ節郭清の必要性の有無に主眼を置き,早期胃癌,特にsm癌の腹腔鏡下手術の適応について自験例を含めて検討を行った.その結果,早期胃癌においてリンパ節郭清の必要な病変は,①20mm以上の隆起型m癌,②10mm以上の陥凹型m癌,③潰瘍(瘢痕)を有するm癌,④sm癌,であった.リンパ節の転移先の検討から,sm癌の中でもsm1癌はm癌と同じ挙動を示し,1群と#7,8に限局しているので,腹腔鏡補助下幽門側胃切除術(D1+α)の適応,また他のsm癌は開腹下胃切除術(D2)の適応と考えている.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?