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文献詳細

雑誌文献

胃と腸32巻13号

1997年12月発行

早期胃癌研究会症例

AIDS患者にみられたcytomegalovirusおよびCryptosporidium混合感染による腸炎の1例

著者: 近藤健司1 板垣雪絵1 柳富子1 泉嗣彦1 浜田勉1 北村成大2 大塚喜人3 奥田圭二4 井関基弘5

所属機関: 1社会保険中央総合病院消化器科 2社会保険中央総合病院病理 3社会保険中央総合病院細菌検査部 4社会保険中央総合病院放射線科 5大阪市立大学医学部医動物学教室

ページ範囲:P.1757 - P.1762

文献概要

要旨 患者は46歳,男性(同性愛者).1991年ごろから,HIV陽性と診断されていた.1995年7月ごろから下痢が出現し,止痢剤投与によっても改善せず,次第に血液を混じる下痢となったため,精査入院となった.頻回の便の検索(培養など)によっても原因不明のため,大腸検査を施行した.注腸X線検査では全大腸に潰瘍性大腸炎に類似したleadpipe様変化と,横行~S状結腸に多発する打ち抜き様潰瘍を認め,大腸内視鏡検査では,全大腸粘膜に発赤,びらんと注腸X線でみられた深い潰瘍を認めた.潰瘍辺縁部の生検でcytomegalovirusの封入体を,びらん発赤部の生検でCryptosporidiumを認めたため,混合感染による大腸炎と診断した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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